Life is very short. TSUKION BLOG

無知と偏見を経験が凌駕する!

あの映画「グリース」が私を叩きのめしたのだけど、ありがとう。

 

映画で衝撃を受けるというのは、

ありそうで、なかなか出会えないものではあるまいか。

親に連れられて観に行った初めての映画は

かの「タワーリングインフェルノ」だったと記憶している。

どうでもいい事だが、あまりの衝撃にその日に食べたワラジのように大きなとんかつの事は覚えていないということを覚えている。(本当にどうでもいい。)

どんな情操を教育する親なんだ、と思わなくもない。

その前から

かのテレビドラマ「奥さまは魔女」によって

どうもアメリカってーのは

うちらと違うぞと思ってはいた。

 

こんな感じで👇 

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年端も行かない小娘は

かの「タワーリングインフェルノ」を観て

「奥さまは魔女」どころではないぞ、と漠然と怯えた。

怯えたまま思春期に突入。

友だち同士で映画を観に行ける年齢になった。

そして観たのが

 

 

「グリース」

 

 

「サタデーナイトフィーバー」でもなけりゃ、ましてや「キャリー」でもない。

 

 

「グリース」

(2度も太文字で表記したいほどの衝撃)

 

ドンピシャ過ぎた。

この映画、どうやら、高校生の設定だと言うではないか。

嘘だろ…?

 

当時の私は中学生。

後数年後に私もこんな高校生になるの?

なるわけがない。

見ておくれよ、ジョン・トラボルタ。

濃いめの髭剃り後に割れたアゴ。

こんな高校生はどこをどう探したって

うちの近所にはいない。

オリビア・ニュートン・ジョンに至っては

ラストで見せるやたら妖艶な高校生にびっくり。

実年齢29歳で高校生役って

そりゃ妖艶にもなるわなぁと

子供ながらに納得したが

アメリカにはこんな高校生がワンサといて

何かって言うと歌いまくってるのだと信じた。

ミュージカル映画だなどという認識は当時の私にはない。

 

私は決して繊細な方ではない。

思春期特有のガラスのような感受性もなかった。

そんな私でも

この映画を観て

自分たちとアメリカの大きな差に

「奥さまは魔女」のような憧れではなく

早くアメリカと同じようにならなければ一生この引け目のような呪縛から逃れられないと感じたものだ。

しかし、中学から始まった英語教育には全く興味を覚えなかったので

ま、思春期特有のアンニュイな気分だっただけとも言える。

何言ってんだかよくわからなくなっているが、

とにかく

そんなに年も変わらないような男女が

このようなことを繰り広げているとは

アメリカ、自由の国、VIVA!

ということである。

 

私は「グリース」を見て以来、

欧米人が苦手になったような気がしている。

裏を返せば人一倍強く憧れているのだと思っている。

大人になるにつれ、ハリウッド映画が好きになった。

垣間見る生活様式、

肩をすくめ、眉頭を上げ、なんてオーバーな会話。

死にそうなピンチに繰り出すくだらないジョーク。

土足のままソファに寝転がったり、きったないじゃん。

決してディスっているのではない。念のため。

画面に集中したくて(主にジョニーデップらの顔に)

字幕を読まなくてもいいようにと

英語を習いに行った時代もある。

アメリカに住まないと英語習得はムリと悟りすぐに諦めた。

英語を理解しないという自分にも卑屈になり

英語圏の人へのあこがれも増大し

なぜ日本はどっかの英語圏の国の植民地にならなかったのかと

そんなことを言思っている自分に頭を悩ませた。

もう少し長く進駐軍がいてくれたらと。不謹慎極まりない。

 

閑話休題、

あの時

「グリース」を選んで観に行った、

当時の自分に

「なかなかいい選択だったよ。」と言いたい。

その世代や年代でなければ感じ取れないものがある。

あれから40年(!!!自分でもびっくり。)も経ったけど

あの時「グリース」を観たことが

私の人生にわずかばかりだけれど彩を加えてくれている。しかも進行形。

 

今何を観て、何を感じるのか、

逃さなかった人はラッキー。

 

いやぁ映画ってホントに素晴らしいですね。

それでは、さいなら、さいなら、さいなら。

 

 

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