Life is very short. TSUKION BLOG

無知と偏見を経験が凌駕する!

1人でカフェを回していたら解ってきた、地味につらい盲点とは・・・

理想の形と現実は違うことを知っておく

 

 

私は5年間カフェをやってきた。

基本はワンオペ。

決してすべてを一人でやって来た訳ではないが

ひとりで店を回す時間も多かった。

そんな時、なにが1番しんどかったかを話したい。

これからカフェを開業しようとする方の

参考になれば幸いです。

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結論から申し上げますと

なんたって

「お客様との関わり合い」

これが、なんだかんだ言ったって

1番神経を圧迫するのだった。

「すり減らす」のではなく「圧迫」。

 

売り上げが伸びないことも

そもそもお客様が来ないということも

誰しも経験するはずだが

それも辛い事なのだが

そこは努力と工夫で乗り切るという伸びしろがある。

 

経営をするということで一番大切なことは

儲かるかどうかということに他ならないのだけど

儲かるかどうかというのは

お客様にかかっている。

このお店の糧となるのは

お客様からの売り上げなのだ。

 

小さな行きつけのカフェがあって

優しく、時には厳しく、親身に話を聞いてくれるような店主がいるお店を

ひとつ知っておきたい。

自分も漠然とそんなことを思っていた。

カフェをやる側となった時には

あの時自分が思ったような店主になりたいと思った。

誰かの隠れ家だったり、秘密基地だったり、避難場所だったり、

そして知らない者同士が集い、戻ってこれる場所、

そんなお店にしたいと思っていた。

その思いは今も変わらないし

そうであるように努めたい。

ニット帽かぶってパイプくわえて仙人みたいな店主にいつかなれるよう。(いつの時代の喫茶店のマスターなの。)

 

 

そこにシビアな現実があることを

心しておかねばならない。

まず開業間もないころに陥ってしまうのが

お客様への過剰な応対だ。

最初は来ていただいたことが本当に有難いが為に

そのお客様がいる間じゅう、

会話の相手をしようと思ってしまう。

狭小カフェだったり

ワンオペカフェだったりに

ありがちなことだ。

お客様は気分よく帰り、

そして当然、次に来た時も同じサービスを期待する。

その時に他のお客様がいても、前回のような対応を求めるのだ。至極当然と言える。

開業間もないころには

それでも、他のお客様も巻き込んで

どなたも飽きないように場を盛り上げたものだ。

しかし、徐々にその状況に疲弊してきた。

楽しんでいただいていれば滞在時間も長くなる。

例えばそれがコーヒー1杯で数時間以上に及ぶこともある。

いやらしい言い方になるが

それでは儲からないという現実に気づく。

愛想もなく事務的にやれということではない。

過剰すぎることを最初からやってはダメってこと。

愛想を小出しにしていくつもりでいよう。

 

必ずしも気の合う人ばかりが来店するとは限らない。

大嫌いなタイプもいる。

全く気の合わないタイプの人も

来る。

来るの。

だからと言って差をつけた対応などできない。

そんなことしてたら

それは自然と知れる所となり

店の評判は最悪になるに違いない。

常にどなたにも同じスタンスで応じるように心がけねばならない。

嫌いなやつにも笑顔

ストレスは計り知れない。

お金を頂いているのだ、と自分に言い聞かせる。

 

さて、そんな中、

とにかく

良いお客さまも嫌いなお客様も

同じようにストレスを感じるような事がある。

長居である。

開業後しばらくすると

どれだけの客単価が必要かが身をもって解ってくる。

コーヒー1,2杯で何時間もいられてはならないのですっ!

たまにはいい。

10回に1回ぐらいはいい。

毎回はストレス。

なので、そうならないように、

やはり最初から過剰な対応をしないということに尽きる。

長居するも悪気のないお客様がほとんどなのだということも

声を大にしてお伝えしておく。

悪気がないだけに厄介だということも

合わせてお伝えしておく。

 

普通に大きめのカフェと比べればよくわかる。

お客様と世間話なんかしないもん。

でも狭小カフェなんかには

大型店との違いをそこに見出してきてくれるのだろう。

 

そこをわかっている。

が、

あえて言っておきたいと思う。

普通のカフェの場合、

お客様との会話、コミュニケーションに

対価は無い

ということ。

全く興味のない話を延々と聞こうが

自慢話に「すごい!」を何連発しようが

その労働に賃金は発生しないのだというこを

今一度かみしめておいて欲しい。

席に着いたらはい、いくらとかない。

指名料とかある訳がない。

 

これまた下世話な感じになるけど

時間給に換算してみたり

客単価2000円ぐらいでシミュレーションしてみたりすると

1日の売り上げは飛躍的に上がる。

夢の売り上げをはじき出しては

何度もため息をついたものだ。

 

 

そんなこんなで

ストレスはバク上がる。

3年目ぐらいからだったか

私は

どんなお客様が入ってきても

「お客が来ちゃった。」

と思うようになった。

それで自分なりになんでそんな気持ちになるのかを分析して

過剰な対応をやめた。

自分ではそんなつもりはなかった。

気づかなかったことが怖くもある。

 

いろいろと振り返ると解ってくる。

のでいくつか記事を書いてます。

 

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最初の1、2年は文化祭のノリ

3年目ぐらいから理想と現実の違いに気づき

5年目、これはお仕事です。と改めて認識する。

せっかくだから楽しいを大きくしたい。

解決策はひとつ。

利益を上げること

そうなれば気持ちも変わる。

気持の「圧迫」が減るのです。

 

けど、

こだわりは捨てないほうが楽しい。

美味しいものを提供すること。

だから安易に仕入れを変えたりしない。

工夫が大事です。

セットやコンボを考えたり。

営業時間を見極めたり。

客単価を上げるために材料費を下げたり

ちょいちょい値上げしたりするのは

なんか違う。

 

カフェ経営、

楽しい事よりまだ大変なことの方が多い。

そりゃそうだ。

仕事だもん。